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2012/07/18

【2012春】『モーレツ宇宙海賊』を観て

どこかの宇宙にある海明星(うみのあけほし)に住む高校1年生の加藤茉莉香。学校ではヨット部、放課後は喫茶店・ランプ館でアルバイト、というホントに普通の高校生。ところがある日、茉莉香の前に怪しげな2人が姿を表す。彼らは宇宙海賊船・弁天丸の乗組員と名乗り、船長が死んだためにその跡を娘である茉莉香に継いでもらおうとやってきたのだった……。
放送開始当初は「ついに女子高生が宇宙海賊までやるような時代か……なんでも女の子出しときゃいいと思ってんだろー」なんて思ってました。

ええ、本当にごめんなさい。私が間違っておりました。


めちゃくちゃ面白れえええええええええええええ!!!!


まず硬派なまでの宇宙SFが大変素晴らしいです。MSやヴァルキリーは出て来ませんが、宇宙船の航行システムや稼働ギミック、単艦戦闘を基本とする宇宙船戦闘が気合入りまくりのなんのって!まるで本当に存在するものを見てきたかのようにリアルに描かれるそれぞれがもうたまらん。重力下で暮らす自分たちには想像もつかないような日常シーンがさらっとあちこちに描かれているのも素晴らしいですね。ここまで徹底したSF描写はガンダムやマクロスのそれより遥かに上回っているんじゃ?という印象です。

そしてその宇宙船デザインがむちゃくちゃ格好良い!マクロス的な匂いを感じると思ったらやっぱり河森さんが参加されてましたね。素晴らしい。オーソドックスな弁天丸も好きですが、ヨット部所有のオデットII世もかなり好きですね。太陽風を受ける帆を張るシーンなんて痺れました。

また多種多彩な登場人物たち、茉莉香にマミにチアキチャン、弁天丸クルーやヨット部の面々、グリエール、グリュンヒルデ、それぞれの物語が互いに重なりあい、絆を深めていくストーリー展開がまた良かったですね。多過ぎず少な過ぎない、非常にバランスのとれた群像劇が惹きつけられた一因ですね。

それにしても茉莉香はこの宇宙海賊ストーリーの主人公で大正解だったと思います!当初と言ってること真逆でアレですが(笑)凛とした顔立ちや佇まい、聡明な頭脳と決断する覚悟、そして可愛い笑顔!もはや女の子でなければ成り立たないとまで思わせますね。男だったらモンキーちゃんか硬派なオッサンになっちゃうもんね。それはそれで海賊モノとしては大いにアリなんだけど、それだと学園編のストーリーが絶対おざなりになりそうで(教室なんて飛び出そうぜ!的なアレ)……高校生と海賊業務を両立させようと奮闘する茉莉香がいなければこの物語は始まりませんよね。原作者の発想に脱帽。

「海賊業務」と書きましたが、海賊が営業するという発想もなかなか度肝を抜かれました。時代を経た存在が現在を生き残る生業を手に入れる、という合理的な設定も面白かったですね。保険業界との癒着みたいなのもまた変なリアリティがあって良かった(笑)これがあったからこそグランドクロス編が素晴らしい最終回となったわけですし!


ちょっと中の人について。
主人公・茉莉香を演じた小松未可子さんは今回初めてその名前を意識した声優さんでした。ちょっとフラットめな抑揚感で、最初こそ棒っぽく聞こえることもありましたが、回を追うごとに芯のある透き通った声が茉莉香にぴったり合っていましたね。もう今ではこの人以外の茉莉香は考えられない。棒っぽいと言えばマミも当初そんな感じでしたが、よく聞いてるとこういう女子高生いるいるっていう見事なハマリ感。あ、チアキチャンのように普段クール目なのに時たまはっちゃけて絶叫し出すキャラな花澤さん、僕は大好きです(笑)


この半年間、いや2012年最大のダークホースと言っても過言ではないくらいに面白かったこのモーパイ。なんと次は劇場版ですよ!劇場版!これは楽しみでなりませんね。是非大スクリーンの中で輝く茉莉香たちと悠然と駆ける弁天丸を拝みたい。
また1つ、生きる希望ができました。こりゃしばらく死ねないわねホント。

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2012春アニメ感想まとめ


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