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2012/07/02

【2012春】『さんかれあ』を観て+α:今期のアンデッド日常系

ゾンビをこよなく愛する高校1年生・降谷千紘は、ひょんなことから清楚可憐なお嬢様・散華礼弥(さんかれあ)と知り合い、一緒に愛猫「ばーぶ」の蘇生に取り組むことに。でも礼弥が発したひと言「私がゾンビになったら……責任とってくれるってことですね?」がまさか実現するなんて……?
ひょんなことから知り合った良家のお嬢様を、ひょんなことからゾンビ化させてしまった、今期やたら多めなアンデッド系日常枠。

主人公とヒロイン、というよりかは千紘と礼弥のW主人公という印象。さらに言うなら異常なまでに過保護な散華家からの礼弥の家出ストーリーが物語の主軸になっています。そこに生粋のゾンビ萌え主義者・千紘が、ゾンビ化させてしまった責任感と、ゾンビ愛と、そして礼弥への恋心(?)から散華家のお家騒動に翻弄されていく。さらにそこへ千紘の幼なじみ・わんこを交えた三角関係へ……改めて見返すと1クール作品なのにトンデモごった煮ですね(笑)その割によくまとまっていたと思います。不用意にキャラが増えなかったのが良かった。

それにしても散華家のメンツの気持ち悪いこと気持ち悪いこと!父親!過保護通り越して近親相姦スレスレの変態親父でしたね。石塚さんのねっとりとした艶めかしい演技が拍車をかけるってレベルじゃない。屈折した自尊心しか持ち合わせていない母親と一緒になって、あの散華家の何とも言えない不気味な空気が生まれていたように感じます。最終話のメイド陣のコスプレ趣味(?)もいつもなら「うわー話のわかるメイドさんだぁー」となる所なんでしょうが、気持ち悪さを前になんだか一歩引いちゃいました。この空気感、ある意味成功なんだろうけどもうちょっと手加減しても良かったのに(笑)

一方でヒロイン女性陣のキャラクターデザインはとっても良かったですね!皆可愛い!礼弥の儚げな色白美少女っぷりも、わんこの元気ハツラツ健康お色気っぷりも、萌路のしっかり妹でも不思議ちゃんっぷりも、とても良かった。ビジュアルとキャラ付けが上手く合っていましたねー。ちなみに自分はわんこ一択です。おまえら幼なじみは大事にするメロ!

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Amazonリンク貼って気づきましたが、BD初回特典は礼弥の成長記録写真アルバムなんですね(;゚д゚)ゴクリ……皆見るメロ。



さて、冒頭でも述べましたが、今期は空前のアンデッドブームですね。ゾンビ枠だけでもこれが2枠目(1枠目はこちら)だしね、アンデッドヒロインも夕子さんいるし。

幽霊化・ソンビ化って普通は「怖い」とか「気持ち悪い」とかネガティブな性格付けが一般的であった訳ですが、でも今回の一連のアンデッドヒロインを見てると必ずしもそうではないんですよね。
特に礼弥の場合は、散華家という良家のしがらみ、父親という縛りを捨てて、「普通の女の子になりたい」という願いを叶えるために、ゾンビ化という手段を選んでいます。死ぬことによって生前の繋がりをリセットし、自由な存在へ生まれ変わる。なんというポジティブ。夕子さんの場合は少し違ってきますが、それでも幽霊化することで、負の人格と感覚を影・夕子として切り離して、ある種の精神的自由(解放)を手に入れてますよね。これゾンのバユムは……ちょっとギャグ志向が強すぎるので置いといて(笑)

これらの作品からは、身体は関係性の象徴として描かれている、もしくはそういうメッセージを感じます。肉体的なリ精神的なリの。死ぬこととはそれまでの関係性をリセットすることであると。ただそれは関係性に意義がないということではないんですよね。実際死後に彼女たちを救うのは、夕子さんには貞一くんであり、礼弥には千紘でありと、そこで築かれた新しい関係なのですから。この点でいうならこれゾンも当てはまっているかも。
『死』そのものを絶望として扱うのではなく、生前の関係性=絶望のリセットとしての『死』。うーむ、死ぬことも便利になったもんだという印象(笑)所謂『日常系』という本来『死(や老衰)』とは無縁の世界に『死』の概念をもちこむと、化学反応を起こしてこういうポジティブ解釈が生まれるのか。

『死』を扱うことでストーリーに厚みもでますもんね。日常系の進化系としての『アンデッド日常系』と言えるのかも。そういう意味では「ゾンビっ娘とちゅっちゅしたいお~( ^ω^)」とのたまってた降谷千紘はある意味時代の最先端を行っているのかもしれない。



アムネジアの場合、影・夕子と同化したことでこの世に留まる理由がなくなり一度は消えたものの、貞一という未練のために再び現界できた訳ですから、これからもアンデッドな日常が続いていくことが予想できます。
ですがさんかれあの場合はちょっと違うんですよね。ゾンビ故の肉体劣化という最期が予想できる状況で物語は終わっています(原作がどうなってるかは知らない)。『けいおん!』のメンバー卒業とは明らかに異なる『日常の終わり』が予想されるわけです。日常系なのに!今後のストーリー展開が気になりますねー。まさかの父ちゃんが治療法見つけて帰ってくるとか。個人的には千紘の血という生体原料を定期的に摂取することで肉体維持を図るという展開をキボン。理由?色んなアンデッドラブコメ展開が期待できるからに決まっとる。最終回でキスした2人が口から血を流していたシーン、あれ結構気に入ってるんですよ。
爺ちゃんの謎とかまだ語られていない部分もありますからね(というか爺ちゃん絶対ゾンビだろ)。2期に期待してますよ!みんな見るメロ!(重症)



2012春アニメ感想まとめ



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