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2011/04/29

フリーソフトとMADと私。-動画制作備忘録-

学科の新入生歓迎会で研究室紹介を行う際に、
「せっかくだから紹介動画でも作ってやろうぜ」
ってことになり、人生初の動画、しかもあるアニメのOPをパロったMADムービーを作ることに。

(「MADって何よ?」って方はこちらから→ MADムービー -wikipedia- )

てわけで今回は自分用のメモがてら、MADムービー完成に至るまでの道程を、使用したソフトウェアのなんちゃってレビューと共に綴っていこうと思います。
予め注意しておくとかなり長いので引き返すなら今のうちです(笑)






1.構想

ちょっとググルとすぐ出てきますが、所謂"MAD職人"たちがMADを作るに当たって最初にやるのがこの作業のよう、ってそりゃそうか。気になるアニメだったり曲だったりがあったら何度も視聴することでインスピレーションが湧きでてくるのを待つそうです。
ちなみに自分の場合は完全なる思いつき。 この春始まった『日常』というアニメを見ていたときに、OPで出てくる『nichijou』のロゴが、自分の研究室の名前でもある『dojou』にjou繋がりで結びついたのがきっかけでした。メンバーの変な写真、おもしろ写真は山のようにあるので、なんとか静止画MADにビルドすることができるのではないか。そう思ったのが運の尽きでした(笑)


2.テストムービー

といっても当初は高度な作業を行う気は全く無く、上記のロゴだけちょっと作ったら、後は曲に合わせて写真のスライドショーになればいいかなと思ってました。情報が十分に無い状態では発想に限界があることの典型ですね。
そこへブレークスルーを持ってきてくれたのが一緒に製作に携わってくれた同期。macユーザーの彼はKeynoteとGIMPなるフリーソフトを駆使して、写真から人物だけを切り抜きタイトルロゴと配置してアニメーションを付けるという高等技術をあっさりやってのけていたのでした。
これを見た自分は「あれ……意外と本編に近づけることができそうだな……」と安易な決意を抱いてしまうのでした(笑)
普段からやってる方は大丈夫だと思いますが、どんな技術を使ってどんなことをできるのか、を把握することは初心者にとっては実に重要なプロセスになると思いますね。



3.絵コンテ

デジタル作業の中での唯一のアナログ作業。
本家に近づけようと思った自分は、日常OPを繰り返し見て、時にはコマ送りし、どんな構図の絵が使われているのかを洗い出すことに。この時点でどうやら80枚程度の写真があればなんとかなりそうという具体的な数字を掴んだりしていました。
できるだけ似た構図やメッセージを持った写真を集めるのにも役に立ちました。
すごく遠回りに思える作業ですが、いろいろな面から見ても意外と助かりました。気軽にアウトプットできるので自分の発想の整理にももってこいです。


4.画像加工

いよいよ本格的な作業の開始。
先に述べたように、写真から人物だけを抽出し、背景を透過させて、タイトルロゴの上に表示させるという加工が必要だったので、こちらの画像ソフトを使用。

GIMP

フリーソフトとしては基本的な画像加工機能は備えているので◎。シェアウェアを使う前に画像ソフトはどういう感じかを把握するのにはとても良いのではないかと思います。ユーザーも多いので、Google先生に聞いてみれば、基本的な使い方から応用までだいたい調べることができるしね。
具体的な作業としては、

・人物像の範囲を選択
・背景範囲を消去、アルファチャンネルを追加して背景透明化
・PNG形式で保存

って流れです。またこれについては別のエントリーでまとめておこうと思います。
あと、後半で出てくるNiVEというソフトが解像度の高い画像を使うとメモリ不足のエラーを吐きまくるのでGIMPでリサイズしたりもしました。


5.動画加工

満を持して動画構築編へ。
使用したソフトはこちら。

NicoVisualEffects

通称『NiVE』。名前の通りニコニコ動画でのMAD製作のために作られた動画加工ソフト。動画や静止画に様々なエフェクトをかけていろいろなアニメーションを作ることができて、なおかつフリーソフトという開発者に足を向けて寝れなくなるレベル。プラグイン開発も盛んで、本当に幅広い作業をこなせます。
一応ver.2.0の正式版が出ているのですが、プラグイン対応なんかに不安があったので、ver.1.89版を使用。

……今思えばこれが寝不足の最大の原因だったとも思えてくる……。なぜかというと、上にもあったようにエラーを連発しまくるのです。しかも全てメモリ不足。一応当方のPCはメモリ3GB積んでいて、使用状況もせいぜい2GB強しかないのになぜか突然落ちる。設定解像度が1280×720とだいぶ高めにとってしまったせいもあるのでしょうが、それにしてもちょっと複雑なエフェクトをかけたり複数の画像を重ね合わせるだけですぐにOutOfMemory……。結局諦めた加工も数多くありました。
今度使う機会があればぜひともver.2.0を使おうと思います。

行った具体的な作業はこんな感じ。

・画像の重ね合わせ(やりたかった)
・テキスト(タイトルロゴ)の表示
・配置画像の移動・回転・拡大等の経時変化
・ぼかしや光アクションなどのビジュアルエフェクトの追加(やりたかった)

……半分やりたかったで終わってますが(笑……えねぇ……)これもまた別エントリーでいつかまとめておきましょう。
今回は2D処理だけでしたが、3Dレンダラも可能なようなので、次は挑戦してみたいと思います。

ちなみに動画のタイムラインに合わせて素材を乗っけていくことで動画を作っていくのですが、この時の単位は「フレーム」、つまりコマ送りにした時の1枚1枚を数えることで時間カウントをとる形をとっています。
これが今回かなり役に立ちました。パロディ作品なので、予め元動画を素材として読み込んでフレームごとにシーンを把握しておいて、それと全く同じフレーム数でMAD動画を構築していけばいいのですから!これは後述の動画編集で音楽と同期させる際に、変な心配や調整をせずに一発でばっちり組み立てることができました。


そしてこのフレーム数タイムラインと次のソフトを組み合わせることでさくっとアニメーションを作ることができました。

Aviutl

動画形式の1つであるAVI形式の動画に様々なエフェクトをかけることができる……らしいですが、自分もよくわかりません。もっと詳しく知りたい方はこちらからぜひ。
今回使った機能はAVI形式の動画をフレームごとにBMP形式の画像として連番出力する機能です。

本家動画の中で、ロゴのテキストが散らばったり集まってきたり飛び跳ねたりするシーンがあり、ぜひともこれを再現したいと思っていました。最初はNiVEでプラグイン入れてできると思っていたのですが、上記のエラー連発と時間的制約があったので、これまた同期の彼に依頼することに。
macのオフィスソフト(って言うのか?)であるiWorkのKeynote(windowsでいうpowerpoint)の美麗アニメーションを駆使することで再現してもらいました。この、アニメーション表現の繊細さと美しさがデフォルトで備わっているのはさすがmacといった所です。またKeynoteはこのアニメーションを動画ファイル形式で出力できるという神機能!舌を巻くとはまさにこのこと。
それでロゴ動画ができたはいいのですが、さすがに詳細な時間調整は難しい。そこで使ったのが連番BMP出力機能。貰った動画をAVIに変換した後、Aviutlを通してフレームごとに画像ファイルを出力して貰います。あとはNiVEを使ってフレーム順に配置するだけの簡単なお仕事!
また今回はタイトルロゴ表示前の10フレーム程度の画像もdojou仕様にしようと思ったのですが時間と技術が伴わなかったので、同じ手法で本編動画をそのまま使ってたりもしてます。
昨日の上映中にそれに気づいた人がいたとしたら、その動体視力に金メダルをあげたい。逆に言えば、殆どの人が認識できないそんな所までこだわった自分ってアホかと(笑)まぁ好きなものには凝りたくなってしまうのが男の性ですよね?


6.動画編集

さぁいよいよ1本の動画に構築していきます。使ったのは言わずと知れたこのソフト。

WindowsLiveムービーメーカー2011

もはやリンク貼る必要もないですね。windowsならデフォルトで入ってますから。

前節で取り上げたNiVEは動画加工の意味合いが強く、様々なエフェクトを追加できるのはいいのですが、NiVEだけで最初から最後まで動画を作るのは機能的にちょっと難しいです。逆にムービーメーカーはかけられるエフェクトは乏しいですが、動画や画像をつなげたり音楽と合わせることは非常に得意とします。
そこでNiVEで細かい作業をちまちまとやって、ムービーメーカーで1本にまとめ上げる、というプロセスが最も効率がいいかなと思いました。

NiVEで加工した動画をAVI形式で出力させ、あとはそれをムービーメーカーのタイムライン上にドラッグしていくだけ。音楽も同様。いつのまにwindowsはこんなmacばりのGUIを備えるようになったのかとちょっと感動。
あんなにメモリアウトしまくったNiVEでのプレビュー機能もムービーメーカーだとサクサク。さすが純正ソフトの安定感は半端ない。

また今回はOPパロMADの後にちょっとした本編動画も作ることにしていたのですが、それもムービーメーカーでさくっとできちゃいました。写真ドラッグして音楽つけてキャプション(字幕)入れて最後はフェードアウト……この程度ならムービーメーカー最強ですね。おそらくmacならiMovieで同じ作業を簡単にできると思います。

そして最後はwmv形式の動画を出力。解像度設定もここでいろいろと行うことができます。
仕様先環境に合わせていろいろなプリセット設定が用意されてるのも親切で◎。
今回は発表時に使うPCもwindowsだったので安定度抜群。



*********


てわけでめでたく完成を迎えました。


作品の出来は写真の切り替えが早すぎてよくわからんと大変な不評を頂きましたが、原作準拠の精神を貫いたためであり、まったく反省はしていません(笑)まぁ壮大な自己満足企画ですもの。これでいいんです。 今回アニメーション制作の大変さを肌身で感じることができたのは、良い経験になりました。好きなアニメに対する思い入れも深くなったというもんです。 あとニコ動でものすごいクオリティのMADに「プロの犯行」タグが付いていることがありますけど、なるほど、あれは完全にプロですね。プロ並みの才能を持っているかプロ並みのソフトウェア環境を持っていなきゃあんなのはできないよホント……・ 細かい作業についてはまた別にまとめておきたいと思います。 スクリーンショットと合わせれば分かりやすくまとまるかな? 今度はアニメMADでも作ってニコ動に上げてみようか……ま、暇があればですねぇ……。

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