たたろぐ。: OVA『翠星のガルガンティア~めぐる航路、遥か~前編』を観て

クーゲル船団との戦闘から半年。圧政から解放された船団はガルガンティア船団に合流し、新たな人々が船団メンバーとして暮らし始めていた。レドは、サルベージの仕事をしながら、旧文明と人類の歴史について探求する日々を過ごしていた。一方、エイミーのもとでは新人のメッセンジャー、リーマが働き始めていた。リーマは元クーゲル船団の一員。船団解体後、ガルガンティアに合流して新たな生活を始めていた。

久々の投稿。そして安定のアニメ感想ですいません。

2013年を代表するアニメの1つ（と勝手に思っている）『翠星のガルガンティア』の後日談を描く劇場公開版OVA『』を公開初日に早速見てきましたので、もともとまとめてなかったTV版の感想も交えながらまとめてみようと。

※当然ながらOVA含めネタバレ天国なので未鑑賞の方は「戻る」ボタンをどぞー。

まずこの作品の好きなところとしてその世界観とそれを最大限に生かしたストーリーがあります。

かつて高度な技術力を誇った超文明が滅んだ後、海中深く沈む古代遺跡とそのテクノロジーをサルベージしながら朗らかに暮らす新世代人、という設定だけでご飯3杯はイケる。なんという浪漫。有名どころで行くと未来少年コナンとかナウシカの世界ですよね。
しかもガルガンティアの巧みなところは、古代文明崩壊の危機に貧した時、種の存続をかけて海に出たモノ、宇宙に出たモノ、生命としての進化を求めたモノ、とそれぞれの意思決定の元に袂を分かった人類が、その悠久の時を経た後、それを知ることなく再度交わり、反発し合い……あーもうよだれよだれ(^q^)

TV版の中核ストーリーとなっていたのが、銀河の果てで種の存続をかけて争っていたイカｔｙ…
ヒディアーズが実は元は同じ人類だったという真実を知ったレドの葛藤、異文化の中に暮らすガルガンティアの人たちとの交流、そしてレド自身の変化、そして決断という、世界観とマッチした主人公の物語が非常に綺麗に紡がれていました。

ガルガンティアの人たち、そしてヒディアーズもといクジライカとの共生を選んだレドが、その後ベローズたちとともにサルベージ隊として、ガルガンティアの一員として、すっかり馴染んだ姿が描かれる前半部。イカｔｙ…エイミーとも仲睦まじくやっているようで微笑ましいことこの上ない。

今回からの新キャラ、エイミーの後輩リーマは、移ってきたガルガンティア船団に詳しくなろうとメッセンジャーとして働きつつも、ユンボルやメカいじりに並々ならぬ興味があるようで、チェインバーのことを色々とレドに問いかけながら、かつてレドとチェインバーが過ごした過去を振り返ることでストーリーが進んでいきます。
かつての宇宙戦闘。ガルガンティアを襲った大嵐。これまでに経験した幾多の困難の中で、レドとチェインバーの絆、そしてそれを糧に確かな成長を遂げてきたことを改めて思い起こすレド。
物語のクライマックス、サルベージ中の事故により生き埋めになってしまった時も、生きることに貪欲に、されど冷静に仲間を信じる、レドの生命力の中に、確かにチェインバーが息づいていると感じられる何とも気持ちの良いストーリーでした。

レドも無事生還して、泣きじゃくるエイミーの可愛い顔も拝めてめでたしめでたし……と思ってたらまさかの新マシンキャリバーの登場、それを隠すリーマ……！そしてED……ﾅﾝ…ﾀﾞﾄ…(ﾟＡﾟ;)
通りでメカに詳しいし、レド救出時も颯爽とユンボルに乗り込んでいくリーマに「おいおいそれじゃメッセンジャーなんてやる意味ないやん」と思ってたらまさかの大どんでん返し。リーマの狙いとは？オーバーテクノロジーを再び手にする時、人類は果たして！？これは後編も期待せざるを得ない。来年だなんてえーそんなー。。。

という訳で「主役ロボがいなくなったロボアニメの続編て何すんのよ」とあまり期待せずに乗り込んでみたら思いのほか楽しかったガルガンティアOVA。ガルガンティアファンの皆様も是非、映画館はたまたDVD・BDで楽しんでみてください。

それにしてもガルガンティアはキャラ造形が可愛くて好きです。流石は鳴子ハナハル氏デザインだけあって可愛いしエロい。ベローズかわいいよベローズ。CV御前につき向かうところ敵なし。TV放映時はハナハル氏の設定画集や色んな作家さんが描くエンドカードも楽しみの一つでした。（今でも公式サイトに色んなトリビュート絵などが載っていますね！）
あとメカ造形もそうですが、船団を構成する居住区・港湾区や数々のメカニックの作りこみの細かさも凄く良いですよね。冒頭の通り、浪漫を感じざるを得ない。重厚感のあるメカメカしさがもうたまらない。TV時は重力操作によりふわふわ動きまくるチェインバーのオーバーテクノロジーっぷりとの対比も、ガルガンティアの世界観を際立たせるいいスパイスになってましたよね。ホント、いい仕事してくれます。

さぁ久々に勢いにまかせてざっと書いてしまった。
たまにはアウトプットしないとね。続きはまた後編で！

→公式サイト